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news模擬試験の正答率、順位が上がらない
家ではできたのに・・
模試の結果を見るたびに 不安になることがありますね。
塾の内容の復習、類題を解いて理解できたはずなのに・・
実は「できた」には違いがあります。
「できた」の違い
〇やり方を教え込んだ「できた」
〇考えさせながら思考力を高めた「できた」
同じ「できた」でも環境や多少の設問の違いでできなくなります。
もしかしたら、「家ではできたのに・・」は
やり方を教え込んでいるのかもしれないです。
一方的な指示や説明ではお子さまが考えることが少なくなります。
自分で考えることによって、答えを導いていくことが教えることである考えます。
正答率が上がらない理由として
1.慣れない環境で緊張してしまう。
2.出題が音声によるもので対応が難しい。
3.制限時間内に解くことに慣れていない。
5.解いたことのない問題は解けないと諦めてしまう。
6.問題が聞き取れない。
7.諦めてよく考えずに解いてしまう。
などが考えられます。
慣れるだけでは変わらないこと
1~4は環境や制限時間に慣れていけば比較的、結果は出やすいですが、
5~7については対策をしても簡単に結果に繋がりにくいです。
認知能力・非認知能力
5.解いたことのない問題は解けないと諦めてしまう。
「諦めてしまう」は非認知能力の「意欲」「根気」などが影響しています。
〇認知能力とは読み書き計算などの学力やIQなど数値で測れる能力。
〇非認知能力とは主に意欲、自信、忍耐、協調、共感など数値で測れない能力。
のことをいいます。
認知能力だけを高めていくことは大変難しいですし、限られた授業時間の中で
認知能力、非認知能力を高めていくための教える側の言葉がけは大変重要です。
私どもの授業においては
お子さまの性格や理解度を把握し、
言動から気持ちや不安をしっかり汲み取ながら、
わかり方や感じ方の小さな違いに細心の注意を払い、
お子さまの能力に合わせて学ぶ順番を見極め、
基礎から段階的にステップアップしていきます。
系統立てて段階を踏んだ学習をすることで、論理的に考える力や筋道を立てて話す力が養われます。
具体物(ブロック、おはじき、知育玩具など)を通して楽しく学ぶ
具体物を通して学ぶことは、お子さまの好奇心を刺激し、楽しく興味をもって主体的に関わることができます。
具体物は問題をイメージしやすく、自分の身体を通して対象の物を感じとっていきます。
五感を使って布・木・紙など素材に触れ、感触や匂いを感じることで脳を刺激し感性や表現力も育てられ脳の発達や発育にも影響を与えていきます。
学んだ知識をどう使うかは「思考力」が求められる
グローバル化や急速な情報化、技術革新など社会の変化を見据えて、子どもたちがこれに必要な資質や能力について見直しを行うために 2020年度からの学習指導要領 (全国どこの学校でも一定の教育水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程の基準) において、これまでの「生きる力を育む」に加え、社会に開かれた教育課程の実現、子どもたちに必要な資質・能力の3つの柱、生徒が主体となって学習すること、言語能力・情報活用能力が追加されました。
その中で、育成すべき資質・能力の3つの柱「思考力」「判断力」「表現力」等の育成がよりいっそう重要だと示されています。
〇知識・技能 (何を理解しているか・何ができるか)を身に付け
〇思考力・判断力・表現力等(理解していること・できることをどう使うか)
〇学びに向かう力・人間性等(どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか)
3つの柱からなる「資質・能力」を総合的にバランスよく育んでいくことを目指しています。
なぜ「思考力」が大切なのか?
知識を得て言葉を理解すると、頭の中で考えをまとめたり、自分の意見を表現したり、学習を充実させ自分で考える姿勢が生まれてきます。これまでは知識を学ぶことが求めれましたが、これからは知識を基にして何をするのかを考え、判断、行動できる思考力が必要となってくるからです。
ペーパー学習で思考を高める発問
発問とは授業中に行う意図的な問いかけをいいます。
思考力を促進する発問はお子さまの表現力を高めながら、自分の考えを整理したり、新たな考えを見つけたり、人の考えを聞いて自分の考えとの違いに気づいたりすることで、思考力、表現力を育て問題の理解に繋がっていきます。ペーパー学習においては「発問」によって「思考力」をつけていきたいです。
思考力を高める発問
〇「なぜそう思ったの?」 根拠を明らかにする。
〇「どうやって考えたの?」 思考のプロセスを考える。
〇「どこが同じでどこが違うの?」 比較して類似点・相違点を考える。
〇「それはどういうこと?」・「わかるように説明してみてくれる?」 理解したことを確認する。
思考力を高める発問は問題の理解に繋がる
自分で気付いたことは教わったことより記憶に残ります。
できない問題だからこそ自分の勉強と意識し、自分で気づき学習していきたいですね。
模擬試験の正答率、順位を上げるのはここからです。
具体物を通してお子さまの好奇心を刺激し、楽しく興味をもって主体的に関わり、
思考力を高める発問でペーパー学習をしてみてください。
直ぐにできなくてもお子様に寄り添い、お子様の能力を信じ
「自分で考えよう」「自分の力で解きたい」「乗り越えよう」という
強い心を育みながら根気よく接することでお子さまの成長を感じられると思います。
【参照】
『小学校学習指導要領』文部科学省
『誰でも成功する 発問のしかた』加藤辰雄著 (学陽書房)